卵子ドナー体験談 その1

卵子ドナー体験談 その1 2010年3月

2010年3月の体験談

2010年3月に卵子提供を体験 滞在18日間

A型の卵子提供者(エッグドナー)の体験記 2010年3月

卵子ドナー経験者のIと申します。
私は学生最後の春休みを利用し、卵子ドナーのボランティアをさせて頂きました。
卵子ドナーって果たしてどんなんやの?と思っている方も多いと思いますので、僭越ながら経験者としてドナー体験を語らせて頂こうと思います。

最初は「どんな人ならドナーになれるのか」みたいな、条件だとかを踏まえつつ語らせて頂こうとも考えたのですが、そういうことは横須賀さん(takeさん)に聞いた方が正直よくわかると思いなおし(笑)、単純にドナー登録~帰国まで、私の体験させて頂いた流れを感想と共に並べさせて頂きたいと思います。

《ドナー登録~決定》
私は子どもがとても好きなのですが、愛するパートナーとの間に子どもをつくることは出来ません。
それは、私のパートナーは同性だからです。
でも、世界に幸せな子どもが増えたら嬉しい…
単純といえば単純な理由で、私はドナーへ登録しました。
ドナー登録は問診形式で、飲酒・喫煙習慣とか、家族関係とかを聞かれたりしました。
登録から数ヶ月たった今年初め、横須賀さん(takeさん)より「ドナーは可能ですか?」とお声をかけて頂き、時間調整もなんとか上手くできそうな運びにして下さった為、私は正式にドナーをお受けするというお返事をさせて頂きました。

《タイ渡航準備~チェックイン》
私は正直、卵子ドナーやタイ渡航どころか海外が初めてでしたので、色々不安もあり、横須賀さん(takeさん)に山ほど質問をしてしまいました。
横須賀さん(takeさん)が丁寧に質問に答えて下さり、またお手製のタイ渡航パンフレットも事前に送って下さった為、英語も(もちろんタイ語も)できない私でも無事に空港内の待ち合わせ場所へ到着することができました。

《タイ滞在中》
私は事務所の2階のゲストルームでタイ滞在期間を過ごさせて頂いたのですが、滞在期間中「動けなくなるくらいしんどい」という日は1日もありませんでしたので、近くに買い物へ行ったり、腹筋したり、絵を書いたり…と気分転換をしながら楽しく過ごさせて頂きました。
私自身は物欲・観光欲があまりない方なので、窓の外の景色を眺めたり、病院の行き帰りだけで結構満足してしまいましたが、行こうと思えば観光も楽しめたと思います。(一度、死体博物館へ誘われました笑)

《依頼者の方との顔合わせ》
私にドナーを依頼して下さったK夫妻に、タイで面会させて頂きました。
とても優しそうな面持ちのご夫妻でした。
ドナーに、生まれてくる子どもに対する責任等は一切ないとのことですが、私が年を経て高齢になった際に、「あぁそういえば、あの子が元気にしてたらいいな」という思えたらいいな(横須賀さんの受け売りですが笑)

《検査》
恥ずかしながら私、超音波検査ってお腹に機械を当ててやるものだと思っていました。
なので、初めての検査の時はちょっと抵抗が無きにしもあらず、だったのですが…
お医者さんも看護婦さんも優しいし、色々気遣ってもらえるので、普通に乗り越えられました。
蛇足ですが採卵の日、初回にお会いした西川○子似の看護婦さんに
「ハーイ、タケ!(横須賀さんのこと)○○!(私のファーストネイム。しかも発音上手!)」
と声をかけて頂けたのは嬉しかったです笑

《排卵誘発剤投与》
文字通り、卵子の排卵を促す薬を投与しなければならないんですが、その方法が、自己注射でした。
「自己注射」って響きがまず怖い、っていう方、多いと思います。
私も横須賀さんと看護婦さんの前で声に出して言いました笑
私が採卵の為にした自己注射は2種類なんですが、どちらもお腹に、お化粧用綿棒の頭くらいの長さの細い針を根元まで刺して注射するよう言われました。
初めてした時の感想は「なんだ、思ったより全然痛くないじゃん」
お腹をつまんで注射するのですが、針も細いし脂肪があるし(笑)で、すっと刺さっちゃうんですね。
最初数回は「ちゃんと注射できてる?!」ってバタバタしていたのですが、すぐに慣れました。
これはほんと、案ずるより生むが易しだと思います。

《採卵》
私は注射器の親玉で卵子を吸い出すのでは、と勝手に想定していたのですが、実際はもっと的確・丁寧な方法で、全身麻酔で眠っている間に終わってしまいました。
時間で言えば1時間弱、麻酔で眠る前は少し怖かったのですが、片言の日本語で励まして下さり、あっという間でした。
傷跡とかも全く残らず、不快感もなく、私はその当日から横須賀さん(takeさん)にラーメンをご馳走になってしまいました笑

《チェックアウト~帰国》
帰国の時も横須賀さん(takeさん)が出国審査ギリギリのところまで見送りに来て下さいました。
審査ゲートへ向かう本当に直前の、壁越しにまで見守って下さってくるのが解り、本当に有難かったです。

私の場合、タイへ出発~帰国が計18日間でした。
うち検査2日、自己注射が9日間でした。
私はこのドナー経験が、最初で最後のドナー経験になると思います。
若いうちに、約20日のまとまった休みがとれるってなかなかない事だから…
喜んでもらえて謝礼がもらえる、っていう貴重な経験ができて、ほんと人生の財産になったと思います。
改めて、ありがとうございました。

追記:
卵子提供者(エッグドナー)様のタイ滞在中の費用は食費を含めて弊社で負担しています。